【2019年秋冬 モテ髪の天敵】本当は怖い!?黒染めの落とし穴
こんにちは!
皆さんは黒染め、というのをしたことはありますか?聞いたことだけはあるという方もいらっしゃいますか?
何年も美容師をしていて3~4月、夏休み、冬休みシーズン等で特に強く感じることがあります。
それは…
黒染めのリスクがイマイチ浸透していない
ということです。
そこで今回は市販品によるホームカラーのリスク、それと美容院での黒染めする場合の把握して頂きたいこと、必ずお伝えしていることについてまとめてみました。
1、そもそもの市販品の黒染めと美容院での黒染めの違い
①薬剤の強さが違う
まず市販のお薬ですがこちらは
どんな髪質、髪の状態の方でも染まるように調合されています。
つまり染まりやすい髪質の方、ダメージがある髪でそこまで強いお薬を使う必要がない方と健康、サラサラで染まりづらい方とで美容院では薬剤の強さを変えるのですが調節することができません。
よって必要以上に傷みが出てしまう場合がほとんどです。
②染料の調節ができない
通常、カラー剤は2種類の薬剤を混ぜることで化学反応が起こり髪の毛の色を変えます
美容院ではお客様からのご要望からどの程度の明るさ、色味がいい等お話を聞くことで薬剤を調合します。
例えば・「就活があるから黒くしたい!地毛くらい!」⇒4トーン
・「会社の規則で黒じゃなきゃダメ。でも真っ黒は嫌」⇒5ト―ン+αで色味 etc…..
ほんの一例ですが単純に【黒】といってもどんな理由で黒くしたいのか、カラーチェンジの予定はあるのか等人それぞれなのでそれに沿って薬剤を調節することが可能です。
黒に見える髪、といっても1~5トーンの中で調節ができるので仕上がりにも期待できるでしょう。
一方市販のお薬は黒。以上。場合によっては漆黒。って感じです(笑)
2、黒染めのデメリット
①カラーチェンジがしにくくなる、もしくはできなくなる可能性がある
こちらは美容院でも市販品でもついてまわるリスクのうちの一つです。
髪を黒にみせるにはそれなりに濃い染料を使用しなければなりません。
その濃い染料が次回のカラーで明るくする際、邪魔になってしまうということです。
とくにアッシュ系やグレー系といった赤みを感じさせない透明感のあるお色にはしにくくなるでしょう。
美容院でカラーチェンジの可能性を伝えた上での黒染めなら対応可能な場合が多いですがそれでも1回ではなく2回ないし何回かカラーをして徐々に濃い染料を取り除く必要があります。こちらは担当美容師さんと相談すれば大抵問題ないと思います。
一方、市販品で黒染め(次いで暗めのブラウン)をしてしまった場合、明るくするのはほぼ絶望的です。
ブリーチをしてようやく太刀打ちができるかどうか、といったレベルです。
もちろん髪質やどこまで明るくするか次第ではありますが美容師さんに施術をお断りされてしまう場合も多いです
②黒染めなのでプリンになりにくい
これだけを聞いたら「え?プリンが気にならないのはよくない?」と思われる方がほとんどだと思いますが
過去に黒染めをしたことを忘れている、考えずにハイトーンに挑戦する
可能性がプリンになりづらいことで出てきます。
プリンになりづらいため、過去に染めたことが頭の中から抜けてしまうんです。
美容師がカウンセリングをして、明るくする際の前情報として聞き出すことができるなら対応は可能ですが一番怖いのがセルフで同じく市販の薬剤で明るくする場合です。
新しく伸びた部分は明るくなりますが、以前黒染めをしていた部分が明るくなりづらいため、根元が明るく中間部と毛先の方が暗いままの言ってみれば逆プリンのような状態になってしまいます。
そうなってしまったらもう自分では対処が困難で、結果的に美容院に行くことになるでしょう。
3、黒染めで後悔しないためには
まずどのような理由で、どのくらいの間黒髪を維持しなくてはならないのかを考えましょう。
例えば就活があって黒髪にする場合、就活が終わったあとには明るくしたいのかそれとも今後ずっと黒髪で生活をしていくかにもよって変わっていきます。
上記の就活以外にも学校や職場の規則等で黒を維持しなくてはならない場合もあるでしょうし、ちょっと気分を変えるために明るい髪を黒に戻す場合だってあると思います。
なので理由は人それぞれですが後悔をしないためには基本的に美容院での黒染めをおすすめします。
美容師がカウンセリングを通して薬剤を調合するのでリスクは低いと言えます。
ただ市販品を用いたセルフカラーをしてしまう場合もきっとあると思います。
お金もあまりかからないし、自分の好きな時に染められるから美容院に行く手間も減らせる。
お気持ちは正直めっちゃわかります(笑)
誰だってできるだけ安く済ませるには越したことはないし、時間だって節約したいものです。
ですがリスクの面でみたら決しておすすめはできないのが本音ではあります。
4、まとめ
ながながと書きましたがザックリまとめると
・今後少なくとも何年かは黒髪で過ごす
・ダメージが強くでちゃっても構わない
・ムラになっても気にしない
上記のすべてにあてはまる方以外は美容院で染めたほうがいいでしょう。
5、最後に
今回は黒染めのリスクのお話でした。
まるで市販品の黒染めを目の敵にしたような内容になってしまいましたかね?(笑)
※美容師の9割以上は市販品の薬剤が嫌いです。親の仇くらいに嫌ってる人もいます(笑)
ですが一時的な気持ち、理由で黒く染めて後悔して嫌な思いをするのはその髪の持ち主本人つまりお客様自身です
正直なところ僕たち美容師が髪を綺麗にして差し上げられるのは実際にご来店いただいてご相談をいただけた方だけだと思います。もちろん市販の薬剤を全否定するつもりは一切ありませんがリスクは大きくなることだけはどうかご承知ください。
最後まで閲覧ありがとうございます!
この記事を読んでいただいて少しでも今後のご参考になれば幸いです♪